B社様の場合:
部材コストの削減率は
10%程だが見えない利点が
検査装置で使われていた画像入力ボードにも大きな画像データの転送が不可欠となり、 PCI Express ×4を使った新たな開発を進めることになりました。 以前に開発したPCI Express ×1 ボードの開発であれば、 PLX社製のPCIe-LocalブリッジやローコストFPGA+PHY等の選択が可能でしたが、 PCI Express x4を使って、従来の機能回路を構築するためには規模的にもハイエンドFPGAが必須となり、 周辺部品含めコストの上昇が販売部門との間でも問題となることは予想できました。 また、各IPのライセンス費用も無視できない金額となり、開発工数的にもかなりの負担が考えられました。
展示会で知ったPCI ExpressブリッジLSI 「AAE-B04」の仕様を検討すると、 第一に製品の目的の機能だけであればローコストFPGAを選択できることが分かり、 今回検討したExpressブリッジ機能以外にも、 DMAやメモリコントローラ等の強力な機能を積極的に使うことで、 開発/評価工数の大幅な削減が期待できることも分かりました。 試作した際には、AAE-B04とFPGA接続のローカル部分の設計には少々工夫がいりましたが、 PCI Express部分の設計をする事を考えれば数段容易でした。 DDRメモリコントローラやSPI Flashメモリのコントローラ、FPGA config.等が内蔵され周辺回路もスッキリとまとめることができ、 かなりの数の部品点数が削減できました。
部材コストの面では10%程度の削減でしたが、
製造コストでは10%以上の効果が有り、
品質面や納期短縮などコストに見えない部分での利点も実感できました。