絞りと被写体深度との関係
許容錯乱円
物体面上の点を撮影したときに、像面上では点として結像し、像面から前後に外れると 円として結像します。この円のことを錯乱円といい、ピントが合っているとみなされる
最大の円を許容錯乱円といいます。 CCDカメラを用いる場合、許容錯乱円にCCD画素の大きさが用いられます。
被写界深度
物体面において、ピントが合って見える範囲のことを被写界深度といいます。
焦点深度
ピントが合って見える範囲において、像面側の結像範囲を焦点深度といいます。
絞りと被写界深度との関係
レンズの絞りを開くと撮影画像が明るくなり、カメラのゲインを下げることができますが、被写界深度が浅くなります。逆に、絞りを閉じると撮影画像は暗くなり、
カメラのゲインを上げる必要がある場合がありますが、被写界深度は広くなります。 そのため、レンズの絞りは画像の明るさのみならず、被写界深度やカメラのゲインを
考慮し、設定することが必要です。
被写界深度の計算
計算例
画像数2353×1728mm、画素サイズ7.4×7.4μmのカメラを用い、
レンズの焦点距離が55mmのレンズを用い、
物体距離(≒ワーキングディスタンス)
300mmで撮影を行いたい場合の被写界深度の計算
設定条件より
許容錯乱円 =7.4μm
F=2.8の場合