SDK-AcapLib2に関するFAQ


1.ソフトウェア(AcapLib2)

1-1

対応しているOSは何ですか?

1-2

サポートしている開発環境は何ですか?

1-3

ライブラリにランタイムはありますか?

1-4

レジストレーションとは何ですか?

1-5

AcapOpen関数をコールすると「Registration is not done」と表示されるのですが?

1-6

AcapSetBufferAddress関数でDMA先のバッファを登録したが、エラーになってしまいます

1-7

「ライン割り込み行数(ACL_INTR_LINE)」とは何ですか?

1-8

バッファをたくさん登録するとエラーになるのですが?

1-9

電源管理(休止状態・スリープ状態)機能に対応していますか?

1-10

デバイスマネージャ上でボードが認識していますが、ボードのオープンができません。

1-11

Windowsストアアプリに対応していますか?

1-12

高速スタートアップに対応していますか?


2.ソフトウェア(サンプル)

2-1

イニシャルファイルとは何ですか?

2-2

他のボード(APX-334など)で使用していたイニシャルファイルを使う事はできますか?

2-3

カメラの有効画素を全て撮影できないのですが

2-4

「AcapLib2Viewer.exe」のソースコードは付属していますか?

2-5

「AcapLib2Viewer.exe」で、撮影した画像を保存する事はできますか?

2-6

「AcapLib2Viewer.exe」で設定を変更したのですが、カメラの設定が変更されないのですが?

2-7

「AcapLib2Viewer.exe」で、タイムアウトが発生して撮影ができません

2-8

「Exposure」・「Cycle」とは何ですか?

2-9

「Exposure」の値を変更しても露光時間が変わりません。

2-10

「Cycle」の値を変更してもフレームレート(ラインレート)が変わりません

2-11

ベイヤーカメラで撮像を行うと、カラー画像ではなくモノクロ画像が表示されます

2-12

ベイヤーカメラで撮像を行うと、市松模様や上下で輝度値が異なる画像が表示されます

2-13

C#とVB.netのサンプルが64bitOS上で動作しません。


3.ソフトウェア(ツール)

3-1

カメラとシリアル通信をおこなう事は可能ですか?

3-2

「仮想COM」とは何ですか

3-3

カメラ通信ツールを使用する際に、「clser***.dll」が見当たりません

3-4

画像入力中に、シリアル通信をおこなう事は可能ですか?

3-5

仮想COMポートの割り当てをCOM10以上に設定した場合、カメラと通信ができません

3-6

ボードのファームウェアはどのようにして書き換えるのですか?

3-7

ファームウェア更新ツールを起動すると、エラーコード「0xC0000135」が表示され起動しません


4.画像入力ボード

4-1

「PCI Express2.0 (Gen2)」スロットでも動作可能ですか?

4-2

「PCI Express x16」スロットでも動作可能ですか?

4-3

ペイロードサイズ(ペイロード長)とは何ですか?

4-4

ボードを認識しない事があるのですが?

4-5

複数のボードを使用する事はできますか?

4-6

複数台接続する場合、仕様の異なるカメラでも接続する事はできますか?

4-7

対応しているカメラは何ですか?

4-8

ハードウェアによる画像処理は可能ですか?

4-9

「PSM-3318-02」を使用したいのですが

4-10

カメラ接続に関して、制限はありますか?

4-11

Xサイズ、Yサイズに制限はありますか?

4-12

並べ替えが必要なカメラの接続は可能ですか?

4-13

並べ替えに関する制限はありますか?

4-14

拡張コネクタ用のブラケットケーブルには、どのようなものがありますか?

4-15

「GPOUT」はどのような機能ですか?

4-16

外部トリガとは何ですか?

4-17

外部トリガの検出エッジは選択できますか?

4-18

外部トリガの「チャッタ時間」、「ディレイ時間」とは何ですか?

4-19

ラインセンサで外部トリガ1発でCCが1発出力するモードを使用したいのですが設定が分かりません


5.カメラ全般

5-1

カメラへの設定方法、コマンドなどが分かりません


6.PoCLカメラ

6-1

「PoCL」とは何ですか?

6-2

PoCLを使用したい場合は?

6-3

カメラへの電源投入は自動的におこなわれますか?

6-4

カメラやケーブルがPoCL対応品かどうか分かりますか?

6-5

PoCLカメラと通常カメラを同時に接続する事はできますか?


7.PoCL-Liteカメラ

7-1

「PoCL-Lite」とは何ですか?

7-2

「PoCL-Lite」対応カメラは接続できますか?


1.ソフトウェア(AcapLib2)

1-1 対応しているOSは何ですか?


Windowsは以下のバージョンの日本語版と英語版に対応しています。

・WindowsXP

32bit/64bit

・WindowsVista

32bit/64bit

・Windows7

32bit/64bit

・Windows8

32bit/64bit

 

 ※64bit版OSのWOW64には対応していません。
   


Linuxに関しては製品パッケージが異なります。
以下のディストリビューションに対応しています。

・OpenSUSE11.0

Linux Kernel 2.6.25.5-1.1

32bit/64bit

・Fedora8

Linux Kernel 2.6.23.1-42.fc8

32bit/64bit



・OpenSUSE12.2

Linux Kernel 3.4.6-2.10

32bit/64bit

・CentOS6.3

Linux Kernel 2.6.32-279

32bit/64bit

1-2 サポートしている開発環境は何ですか?


下記の通りです。こちら以外の環境(「Borland C++」など)はサポート対象外となります。
・開発言語:C++, C#, VB.net
・開発環境:VisualStudio 2005以降

1-3 ライブラリにランタイムはありますか?


ランタイムはありません。
ランタイムによる費用は発生致しませんので、1本ご購入頂いた後はコピーフリーとなります。

1-4 レジストレーションとは何ですか?


AvalCaptureLibrary2(AcapLib2)はソフトウェアによるプロテクトをおこなっています。
プロテクト解除の為、「レジストレーション」をおこなっていただく必要があります。

※レジストレーションは管理者権限で行ってください。



以下、プロダクトキーは「SDK-AcapLib2」に同梱されています。

1-5 AcapOpen関数をコールすると「Registration is not done」と表示されれるのですが?


以下のメッセージが表示される場合、レジストレーションがおこなわれていません。



「AvdRegistTool.exe」を実行してください。
「AvdRegistTool.exe」は以下フォルダに格納されています。

[インストールフォルダ]-[AVALDATA]-[SDK-AcapLib2]-[Tool]-[Registration]

1-6 AcapSetBufferAddress関数でDMA先のバッファを登録したが、エラーになってしまいます


登録したDMA先バッファが無効な領域である可能性があります。
また、バッファの先頭アドレスは16Byteアライメントにする必要があります。
以下の様な状況でAcapSetBufferAddress関数はエラーとなり、
AcapGetLastErrorCode関数は「0xF107(初期化に失敗)」を格納します。
・ DMA先バッファのアドレスが「NULL」である
・ iniファイルにて設定された入力サイズとDMA先バッファのサイズが一致していない
・ 処理ビット設定とDMA先バッファのサイズが一致していない
<8bit>    _aligned_malloc( x * y * sizeof(char), 16 );
<10・12bit> _aligned_malloc( x * y * sizeof(short), 16 );
<24・32bit> _aligned_malloc( x * y * sizeof(long), 16 );

1-7 「ライン割り込み行数(ACL_INTR_LINE)」とは何ですか?


AcapGetFrameNo関数の第四引数「npLine」に、「転送済みのライン数」が返ります。
「ライン割り込み行数(ACL_INTR_LINE)」は、「npLine」に返るライン数の単位増加ライン数です。

「64」と設定した場合、「64ライン」転送するごとに「npLine」が「64・128・192・・・」となります。
「64から127」の間は、「64」を、「128から191」の間は「128」を保持しています。
「ライン割り込み行数(ACL_INTR_LINE)」の値を小さく設定すれば、現在どのラインを転送しているかを
細かく確認する事ができますが、DMA転送のパフォーマンスが低下するというデメリットがあります。

特に、APX-3313を使用している場合は、「32」未満に設定すると画像の乱れが発生する事があります。

1-8 バッファをたくさん登録するとエラーになるのですが?


画像データは、バッファにDMAで転送されます。
バッファを登録するとDMA転送用のディスクリプタを作成しますが、ディスクリプタ用メモリの上限値を超えるとエラーが発生します。
ディスクリプタ用メモリはデフォルトで16MBに設定されています。
ディスクリプタ用メモリは、以下の値が大きい程、消費が多くなります。
・取り込む画像の1ラインのバイトサイズ
・取り込む画像の行数
・登録するバッファの数
ディスクリプタ用メモリのサイズを大きくすることで、より多くのバッファを登録できるようになります。

■DMAディスクリプタ用メモリサイズの変更方法
1.infファイルの値を変える
 [apx331x_AddReg] ※apx331xはボード名
 HKR, "Parameters", "DmaDescSize", %REG_DWORD%, 0x01000000
を変更することで、インストール時からメモリサイズを変更することが可能ですが、
WindowsVista64bitの場合、[.catファイル]作成時とファイル構成が異なるとインストールできなくなるため
[.catファイル]を再作成しなければなりません。([.catファイル]は弊社でのみ作成可能)

2.レジストリの値を変える(要再起動)
 [HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\apx3313\Parameter]の[DmaDescSize]値
[.reg]スクリプトなどを作成して、インストール後の[DmaDescSize]値を書き換えます。
Vista64bitの場合UACが発動しますが、管理者権限で抑制できます。

■DMAディスクリプタ用メモリサイズの変更のリスク
DMAディスクリプタ用メモリに使用されるカーメルメモリは、他ドライバなどにも影響を与える有限なリソースを必要とします。
大きくしすぎると、メモリ確保に失敗してドライバが起動できなくなります。(デバイスマネージャ上で「!」になる)

※これらの現象はSDK-AcapLib2のバージョンが6.0.0未満のときに発生します。
バージョン6.0.0以上であれば修正済みですので、問題なくご使用頂けます。

1-9 電源管理(休止状態・スリープ状態)機能に対応していますか?


OS問わず休止状態、スリープ状態は未対応になります。
休止状態、スリープ状態を無効化するには
「WindowsXP_Vista_7 Sleep mode Technical document(J2OM07076*).pdf」を参照してください。

1-10 デバイスマネージャ上でボードが認識していますが、ボードのオープンができません。


AcapLib2のバージョンが6.3.0から、それ以前のバージョンに戻した場合、本現象が発生します。
その場合は、アプリケーションの追加と削除から「AVALDATA APX-3300 Windows SDK」を削除してください。

1-11 Windowsストアアプリに対応していますか?


Windowsストアアプリは未対応となります。

1-12 高速スタートアップに対応していますか?


高速スタートアップは未対応となります。
高速スタートアップを無効化するには
「Windows8 における弊社製品ご使用上の注意点」を参照してください。

2.ソフトウェア(サンプル)

2-1 イニシャルファイルとは何ですか?


カメラごとの設定情報が記載されているファイルです。
ファイルを読み込む事で、ライブラリ内部では自動的に選択したカメラ用に設定がおこなわれます。
イニシャルファイルのフォーマットはAvalCaptureLibrary2(AcapLib2)専用ですので、
ファイルの編集は注意しておこなってください。

2-2 他のボード(APX-334など)で使用していたイニシャルファイルを使う事はできますか?


ご使用いただけません。

他のボードでご使用いただいていたファイルをメールでお送り頂くか、
接続しているカメラの型名をお教え頂ければ、イニシャルファイルを作成します。

2-3 カメラの有効画素を全て撮影できないのですが


ハードウェアの仕様上、サイズの制限があります。
そのため、カメラの有効画素を全て撮影できない場合があります。
 → 4-11 Xサイズ、Yサイズに制限はありますか?

2-4 「AcapLib2Viewer.exe」のソースコードは付属していますか?


付属しておりません。

コンソールサンプルを添付しておりますので、アプリケーション作成の際には
コンソールサンプルのソースをご参照下さい。
言語は、VC++/VC#/VB.NETを用意しています。
以下フォルダに格納されております。

[インストールフォルダ]-[AVALDATA]-[SDK-AcapLib2]-[Sample]-[SimpleApplication]

2-5 「AcapLib2Viewer.exe」で、撮影した画像を保存する事はできますか?


可能です。
bmp,jpeg,gif,tiff,png形式に対応しています。

2-6 「AcapLib2Viewer.exe」で設定を変更したのですが、カメラの設定が変更されないのですが?


[共通]
「AcapLib2Viewer.exe」では、弊社ボードのみの設定となっており、カメラへの設定はおこないません。

[カメラリンク]
カメラへの設定は、カメラメーカ様より提供される設定ツールなどを使用して、シリアル通信で別途おこなう必要があります。
シリアル通信に関しては「仮想COM」の設定をおこなっておく必要があります。
 → 3-2 「仮想COM」とは何ですか?

2-7 「AcapLib2Viewer.exe」で、タイムアウトが発生して撮影ができません


撮影実行後、以下のようなメッセージボックスが表示された場合、「タイムアウト」が発生しています。

   
    APX-3312使用時         APX-3313使用時         APX-3318使用時

   
    APX-3311使用時         APX-3662使用時         APX-3302使用時

   
    APX-3323使用時         APX-3324使用時         APX-3326使用時

「タイムアウト」は、ボードに対して取り込みを命令したにも関わらず、
「何らかの原因」で取り込みが完了しない場合に発生します。
「何らかの原因」とは、主に以下のようなものです。

・カメラの出力サイズ < ボードの入力サイズ
 → カメラの出力サイズを確認して、ボードの入力サイズを変更してください。
・タイムアウト時間の設定が短い
 → 設定するタイムアウト時間を、1フレーム撮影する時間よりも長く設定してください。
・外部トリガ(TTL・RS422)を設定しているが、外部トリガを入力していない
 → 外部トリガを入力するか、設定を無効にしてください。
・カメラが露光制御モードだが、ボードから露光信号を出力していない
 → ボードの「Cycle」・「Exposure」を「0」以外に設定してください。
 → ボードの「Exposure Polarity」を確認してください。
・エンコーダの設定をおこなっているが、エンコーダの信号を入力していない
 → エンコーダ信号を入力するか、エンコーダの設定を無効にしてください。
 → エンコーダ用外部トリガを設定している場合、外部トリガ信号を入力するか、設定を無効にしてください。
 → エンコーダの回転方向(CW・CCW)とボードの設定が一致しているかを確認してください。

2-8 「Exposure」・「Cycle」とは何ですか?


「Exposure」はボードがカメラに出力するCC1信号の出力幅、「Cycle」は出力周期を示します。
※出力する信号をCC2からCC4に設定変更する事が可能です。
※APX-3662の場合はリアルタイムトリガです。そのため露光信号選択はできません。


設定値の関係は下図のようになります。




必ず「Exposure < Cycle」で設定してください。
外部同期が可能なカメラは、このCC1信号を露光信号として使用します。
CC1信号により、カメラがどのように動作するかは、各カメラの動作モードを確認して
その設定に合わせて「Exposure」と「Cycle」「出力論理」を調整してください。

2-9 「Exposure」の値を変更しても露光時間が変わりません


カメラがフリーランで動作している場合は、CC1信号を無視してしまいます。
そのため、カメラの設定をCC1信号の出力幅を露光時間とするモードに設定してください。
なお、カメラの設定については各カメラメーカーへお問い合わせください。

2-10 「Cycle」の値を変更してもフレームレート(ラインレート)が変わりません


カメラがフリーランで動作している場合は、CC1信号を無視してしまいます。
そのため、カメラの設定をCC1信号のエッジで露光開始とするモードに設定してください。
なお、カメラの設定については各カメラメーカーへお問い合わせください。

2-11 ベイヤーカメラで撮像を行うと、カラー画像ではなくモノクロ画像が表示されます


ベイヤーカメラは、Rawデータといわれるモノクロの画像データを出力します。
カラー画像にするためには、Bayer変換(モザイク処理やRaw現像とも言います)を行う必要があります。

2-12 ベイヤーカメラで撮像を行うと、市松模様や上下で輝度値が異なる画像が表示されます


RawデータはBayer配列というRGBの並びをデータで保持しているため、
Bayer変換を行わずに画像表示を行うと、市松模様や上下で輝度値が異なる画像が表示されます。
また、表示倍率によっては顕著に市松模様が現れる場合もあります。



2-13 C#とVB.netのサンプルが64bitOS上で動作しません。


SDK-AcapLib2のバージョンが6.1.0未満の場合、64bitOSに対応していません
ご使用されているSDK-AcapLib2のバージョンを6.1.0以上へ変更してください。

※64bit版OSのWOW64には対応していません。

3.ソフトウェア(ツール)

3-1 カメラとシリアル通信をおこなう事は可能ですか?


仮想COMツールを使い、仮想COMを登録・設定することでシリアル通信が可能になります。

仮想COMツールの詳細は「SDK-AcapLib2 VirtualComTool Manual(J2OM10016*).pdf」を参照してください。
3-2 「仮想COM」とは何ですか?

3-2 「仮想COM」とは何ですか?


「仮想COM」とは、Windows上で弊社ボードの各カメラリンクポートを
仮想のCOMポートとして割り当て、認識させる機能です。
Windows上の標準COMポートからカメラに対して通信できるようになります。
APX-3313/APX-3318/APX-3323/APX-3326では、Base側のみ割り当てが可能です。



仮想COMを使用する為には、別途ドライバの登録が必要になります。
登録方法の詳細は「SDK-AcapLib2 VirtualComTool Manual(J2OM10016*).pdf」を参照してください。

「SDK-AcapLib2 VirtualComTool Manual」は以下フォルダに格納されております。

[インストールフォルダ]-[AVALDATA]-[SDK-AcapLib2]-[doc]

3-3 カメラ通信ツールを使用する際に、「clser***.dll」が見当たりません


「clser***.dll」は画像入力ボードからカメラへ直接通信をおこなう為に必要なファイルです。
「CLSerAva.dll」というファイル名で、以下フォルダに格納されております。

[インストールフォルダ]-[AVALDATA]-[SDK-AcapLib2]-[CameraLinkSerial]

3-4 画像入力中に、シリアル通信をおこなう事は可能ですか?


通信は可能です。
但し、その場合の画像データの保障はできません。
シリアル通信は、画像入力停止中におこなう事をお薦めします。

3-5 仮想COMポートの割り当てをCOM10以上に設定した場合、カメラと通信ができません


カメラの設定ツールが、
COM10以上に対応していない場合がございますので
カメラメーカーにお問い合わせください。

また、Win32APIのCreateFile関数を用いて通信を行う場合は
Microsoftサポートページの [SDK32] COM10 以上のシリアルポートを指定する方法 を参照ください。

3-6 ボードのファームウェアはどのように書き換えるのですか?


各ボードのファームウェアに関しては、以下の手順で書き換えをおこなってください。

 1.「index.html」を起動して、表示された画面の左側にあるメニューにて、「ソフトウェア」を選択します。
 2.画面の右側に表示された「ソフトウェア」ページの中段にある、「ファームウェア更新ツール」を使用します。
  使用方法は「SDK-AcapLib2 FirmwareUpdateTool Manual」を参照ください。 (*)
 ファームウェアバージョンは、デバイスマネージャより確認する事ができます。
 [Aip]-[APX-3***(Image Capture Module)]で「プロパティ」→「ステータス タブ」を選択します。
 「F/W Ver」(下図、赤枠内)に表示されている値です

 

 

3-7 ファームウェア更新ツールを起動すると、エラーコード「0xC0000135」が表示され起動しません


ご使用されているPCに「.NET Framework」がインストールされていないと、
エラーコード「0xC0000135」が表示されます。

「.NET Framework 2.0」以上、「.NET Framework 3.5」以下をインストールしてください。

4.画像入力ボード

4-1 「PCI Express2.0 (Gen2)」スロットでも動作可能ですか?


APX-3312(A)及びAPX-3313(A)は、Gen1対応のボードの為、
PCによっては、以下の現象が発生します。

・リンクアップ(認識)しない
・インストール及び取り込み時にブルースクリーン(BSD)

もし問題が発生した場合は、Gen2対応のボード(APX-3312/1, APX-3313/1)をご利用下さい。



動作可能です。

4-2 「PCI Express x16」スロットでも動作可能ですか?


一般市販マザーボード・PC 上のグラフィックカードに指定された
x16 レーンポートへ弊社製品を挿入し、ご使用なられる場合、正常に動作しない場合があります。
これは、グラフィックカードの能力を最大限発揮させることが出来るように
チューニングがなされているケースがあり、且つ、その仕様が明確でないため、動作保障対象外となります。

4-3 ペイロードサイズ(ペイロード長)とは何ですか?


ペイロードサイズとは、PCI Expressにてやり取りされるデータの単位パケットサイズです。
ペイロードサイズが大きければ、単位時間当たりに転送されるデータを多くする事ができます。
最大のペイロードサイズはPC(チップセット)に依存します。

また、最大ペイロードサイズによって転送可能なデータ量が異なります。
ご使用のカメラスペック次第では、カメラから取りこぼしなくデータを受け取る場合、
最大ペイロードサイズが「256Byte」以上である必要があります。(*)
4-10 カメラ接続に関して、制限はありますか?

(*)
 最大ペイロードサイズは、デバイスマネージャより確認する事ができます。
 [Aip]-[APX-3***(Image Capture Module)]で「プロパティ」→「ステータス タブ」を選択します。
 「最大ペイロード長」(下図、赤枠内)に表示されている値が、そのPCの能力値になります。

 

4-4 ボードを認識しない事があるのですが?


下記の操作をおこない、現象が改善するか確認をしてください。
 1.BIOSを最新版にする
  ※マザーボードメーカ様のHPよりダウンロードする場合、必ず本国のHPよりダウンロードをおこなってください。
   本国以外のHPの場合、最新版が反映されていないことがあります。
  ※過去に下記のマザーボードにてボードを認識しないという現象が発生しました。
   いずれもBIOSのバージョンを最新にすることで正常にボードを認識するようになります。
   ・リコー社マザーボード「FB15」
   ・GIGABYTE社マザーボード「GA-EX58-UD5」「GA-EX58-UD3R」
 2.チップセット(グラフィックカード)のドライバを最新版にする
 3.弊社画像取り込みボードのドライバを最新版にする
  ※弊社HPよりダウンロード可能なSDK-AcapLib2内にドライバが含まれています。
 4.3Gオプションがついていないか?
 5.Administrator権限でインストールをおこなっているか?
 6.別スロットにしても現象が変わらないか?
 7.別ボードにしても現象が変わらないか?
 8.BIOS設定でPlug&Playの項目がONになっていないか?
 9.グラフィックボードを外しても現象は変わらないか?

これらの確認をおこなっても現象が改善されない場合は、
弊社サポートまでお問い合わせください。

4-5 複数のボードを使用する事はできますか?


可能です。
ボード固有の番号「ボードID」で同機種を識別します。

■ボード上ディップスイッチによる設定
APX-3312/APX-3313/APX-3318の場合、
ボード上のディップスイッチで「0」から「7」のボードIDを設定することが可能です。
ディップスイッチの位置、設定方法に関しては、別途マニュアルをご参照下さい。

■ソフトウェアスイッチによる設定
APX-3311/APX-3662/APX-3302/APX-3323/APX-3324/APX-3326の場合、
ファームウェア更新ツール「FirmwareUpdateTool.exe」を使って
ソフトウェアスイッチを設定することで、ボードIDを設定することが可能です。
また、APX-3312/3313/3318の場合もボード上ディップスイッチが「0」のときは
ソフトウェアスイッチの値がボードIDとして使用されます。 設定方法の詳細は「ファームウェア更新ツールユーザーズマニュアル(J3OM10026*).pdf」を参照してください。

4-6 複数台接続する場合、仕様の異なるカメラでも接続する事はできますか?


接続可能です。
動作クロック、サイズ、出力ビット(モノクロ/カラー)などの仕様が異なる場合、
さらに、エリアセンサカメラとラインセンサカメラを同時に接続する事も可能です。



接続可能です。
動作クロック、サイズ、出力ビットなどの仕様が異なる場合でも同時に接続することが可能です。



接続できるカメラは1台のみです。

4-7 対応しているカメラは何ですか?


弊社にて接続実績のあるカメラに関する情報をホームページ上に掲載しています。
画像製品対応カメラ情報 (弊社HP)

また、「AcapLib2Viewer.exe」やAcapライブラリのAcapSelectFile関数などで使用する
Iniファイルが以下のフォルダに格納されていますので、ご参照下さい。

 [インストールフォルダ]-[AVALDATA]-[SDK-AcapLib2]-[Sample]-[IniFile]

ご使用となるカメラが上記に含まれていない場合、弊社までご連絡ください。

4-8 ハードウェアによる画像処理は可能ですか?


APX-3312/APX-3313/APX-3662/APX-3324/APX-3326は画像処理回路を搭載していない為、
ハードウェア上での画像処理はおこなう事ができません。
画像入力のみをサポートした製品になります。



APX-3318は画像処理回路を搭載していませんが、
「PSM-3318-02」を使用する事で、画像処理をおこなう事が可能です。
4-9 「PSM-3318-02」を使用したいのですが


ハードウェア上でBayer変換をおこなうことが可能です。(*)

(*)
APX-3302、APX-3323については、HWベイヤーコンフィグを書き込んだFPGAデータにする必要があります。
詳細は、「SDK-AcapLib2 BayerConfig User's Manual(OM13013*).pdf」を参照してください。

4-9 「PSM-3318-02」を使用したいのですが


本ソフトウェア「SDK-AcapLib2 (AZP-ACAP-02)」のみでは使用することはできません。
別途、「FDK-PSM3318 (AZP-FDK3318-02)」をご購入して頂く必要があります。
「FDK-PSM3318 (AZP-FDK3318-02)」の詳細に関しては、弊社営業部までご連絡下さい。

4-10 カメラ接続に関して、制限はありますか?


Base Configurationのカメラのみ接続可能です。
最大「450MB/s」のデータ量を取り込むことが可能です。
Medium、Full Configurationのカメラは接続できません。

また、2台接続時、データ出力方式によって制限が発生します。
詳細は下表を参照してください。




Base、Medium、Full Configurationのカメラが接続可能です。
但し、接続できるカメラ台数は1台となります。
最大「600MB/s」のデータ量を取り込むことが可能です。
 → 4-12 並べ替えが必要なカメラの接続は可能ですか?


Base、Medium、Full Configuration、及び 「8bit×10tap」 のカメラが接続可能です。(*4)
但し、接続できるカメラ台数は1台となります。
最大「850MB/s」のデータ量を取り込むことが可能です。(*5)

(*4)
 「Ver.3.0.0」 では、Base Configurationに対応しておりません。
(*5)
 最大ペイロードサイズが「256byte」である必要があります。
 最大ペイロードサイズが「128byte」の場合、最大転送速度の80から90%程度の性能となります。
 → 4-3 ペイロードサイズとは何ですか?


PoCL-Lite Configurationのカメラが4台まで接続可能です。


CoaXPressのカメラが1台接続可能です。(*6)

(*6)
CXP-1/2/3/5 Single、CXP-1/2/3/5 Dualに対応しています。


Base Configurationのカメラが2台まで接続可能です。


Base、Medium、Full、Deca、Configurationのカメラが接続可能です。
但し、接続できるカメラ台数は1台となります。
最大「850MB/s」のデータ量を取り込むことが可能です。(*5)


Base Configurationのカメラが4台まで接続可能です。
最大「1.36GB/s」のデータ量を取り込むことが可能です。(*5)


Base、Medium、Full Deca Configurationのカメラが接続可能です。
但し、接続できるカメラ台数は2台となります。
最大「1.5GB/s」のデータ量を取り込むことが可能です。(*5)

4-11 Xサイズ、Yサイズに制限はありますか?


Xサイズ (ACL_X_SIZE)

全てのボードに対して以下のような制限があります。

APX-3312 1Tap 8から65528(8の倍数)
2Tap 16から65520(16の倍数)
APX-3313 全Tap 8から65528(8の倍数)
APX-3318 1Tap 8から8192(8の倍数)
2Tap 16から16384(8の倍数)
4Tap 32から32768(8の倍数)
8Tap 64から65472(8の倍数)
10Tap 80から65520(80の倍数)
APX-3311 1Tap 16から4096(16の倍数)
APX-3662 8bit 16から131056(16 の倍数)
8bit(HighClip もしくはビットシフト後) 16から65520 (16 の倍数)
10から16bit 8から65532 (8 の倍数)
RGB 8から32760 (8 の倍数)
APX-3302 8bit/1tap 16から8192(16の倍数)
8bit/2tap 16から16384(16の倍数)
8bit/3tap 48から24576(48の倍数)
10bitから16bit/1tap 8から8192(8の倍数)
10bitから16bit/2tap 8から16384(8の倍数)
24bitRGB/1tap 16から8192(16の倍数)
32bitRGB/1tap 8から8192(8の倍数)
APX-3323 8bit/1tap 16から8192(16の倍数)
8bit/2tap 16から16384(16の倍数)
8bit/3tap 48から24576(48の倍数)
8bit/4tap 32から32768(32の倍数)
8bit/8tap 64から65472(64の倍数)
8bit/10tap 80から65520(80の倍数)
10bitから16bit/1tap 8から8192(8の倍数)
10bitから16bit/2tap 8から16384(8の倍数)
10bitから16bit/4tap 32から32768(32の倍数)
10bit/8tap 64から65472(64の倍数)
24bitRGB/1tap 16から8192(16の倍数)
30bitRGB/1tap 8から8192(8の倍数)
32bitRGB/1tap 8から8192(8の倍数)
32bitRGB/2tap 8から16384(8の倍数)
APX-3324 8bit/1tap 16から8192(16の倍数)
8bit/2tap 16から16384(16の倍数)
8bit/3tap 48から24576(48の倍数)
10bitから16bit/1tap 8から8192(8の倍数)
10bitから16bit/2tap 8から16384(8の倍数)
24bitRGB/1tap 16から8192(16の倍数)
32bitRGB/1tap 8から8192(8の倍数)
APX-3326 8bit/1tap 16から8192(16の倍数)
8bit/2tap 16から16384(16の倍数)
8bit/3tap 48から24576(48の倍数)
8bit/4tap 32から32768(32の倍数)
8bit/8tap 64から65472(64の倍数)
8bit/10tap 80から65520(80の倍数)
10bitから16bit/1tap 8から8192(8の倍数)
10bitから16bit/2tap 8から16384(8の倍数)
10bitから16bit/4tap 32から32768(32の倍数)
10bit/8tap 64から65472(64の倍数)
24bitRGB/1tap 16から8192(16の倍数)
30bitRGB/1tap 8から8192(8の倍数)
32bitRGB/1tap 8から8192(8の倍数)
32bitRGB/2tap 8から16384(8の倍数)

Xサイズの詳細は「SDK-AcapLib2 Library Manual(J2OM080156*).pdf」の「ACL_X_SIZE」を参照してください。

また、並べ替え設定をおこなった場合、以下を参照してください。
 → 4-14 並べ替えに関する制限はありますか?


Yサイズ (ACL_Y_SIZE)

全ボードに対して、倍数制限はありません。「1ラインごと」の設定が可能です。
ただし、最大値に関しては以下の制限があります。

APX-3312 1から16777215
APX-3313 1から16777215
APX-3318 1から65535
APX-3311 1から16777215
APX-3662 1から65535
APX-3302 1から16777215
APX-3323 1から16777215
APX-3324 1から16777215
APX-3326 1から16777215

Yサイズの詳細は「SDK-AcapLib2 Library Manual(J2OM080156*).pdf」の「ACL_Y_SIZE」を参照してください。

ラインセンサ無限長(ACL_Y_TOTAL=0)の場合は、Yサイズの連続取り込みとなります。
また、APX-3318にて、Yサイズの上限値を越える「70000」ラインの取り込みをおこなう場合は、
 ACL_Y_SIZE = 35000
 ACL_Y_TOTAL = 70000
 指定枚取り込み(2面) → AcapGrabStart( hDev, CAM, 2 );
となります。
ただし、画像を格納するメモリは2面必要となる事に注意してください。

4-12 並べ替えが必要なカメラの接続は可能ですか?


可能です。
以下2Tapの出力パターンに対応しています。
なお、以下の図では省略されていますが、各Tapごとに出力方向を変更することが可能です。

(横サイズ、1024としています)

↓ (各 並べ替え処理後)




可能です。
APX-3312で対応可能な出力パターンに加え、以下3TAPの出力パターンに対応しています。
なお、以下の図では省略されていますが、各Tapごとに出力方向を変更することが可能です。

(横サイズ、1536としています)

↓ (各 並べ替え処理後)




Tap出力方法、Tap出力方向などが任意で設定可能となっています。
詳細は、「AvalCaptureLibrary2 LibraryManual」の「並べ替え情報構造体」をご参照ください。
但し、Base Configruationの並べ替えには対応していません。


APX-3313と同様にTap出力方法、Tap出力方向などが任意で設定可能となっています。
詳細は、「AvalCaptureLibrary2 LibraryManual」の「並べ替え情報構造体」をご参照ください。
4-10 カメラ接続に関して、制限はありますか?


並べ替え機能はありません。

4-13 並べ替えに関する制限はありますか?


DVAL信号を使用した並べ替えには未対応です。


Base Configurationの並べ替えはできません。
8bitデータの場合、16k画素以上の並べ替えはできません。
12bitデータの場合、8k画素以上の並べ替えはできません。


8bitデータの場合、64k画素以上の並べ替えはできません。
12bitデータの場合、32k画素以上の並べ替えはできません。


並べ替え機能はありません。


1tapあたり8k画素以上の並べ替えはできません。

4-14 拡張コネクタ用のブラケットケーブルには、どのようなものがありますか?

ボード別に以下の種類のケーブルを用意しています。
・CBL-Z091A (APX-3312 APX-3313 APX-3318 APX-3302 APX-3323用)
・CBL-Z096A (APX-3312/2専用)
・CBL-Z102 (APX-3311 APX-3324 APX-3326用)


CBL-Z091A
このケーブルはAPX-3312,APX-3313,APX-3318,APX-3302で使用できます。
なお、APX-3302/APX-3323はCN2側のPin2、3、10、11が使用できませんのでご注意ください。




[外部トリガ]
TTL ExTrg_1(4pin)を外部トリガに使用できます。
TTL ExTrg_2(12pin)を外部トリガに使用できます。(APX-3312のみch2で使用可能)
RS-422 EncB+-(6/14pin)を外部トリガに使用できます。(APX-3312のみch1で使用可能)
RS-422 EncZ+-(7/15pin)を外部トリガに使用できます。(APX-3312の場合ch2で使用可能)
RS-422 Dif+-(1/9pin)を外部トリガに使用できます。(APX-3312の場合ch1/ch2同時で使用可能)

[エンコーダ]
EncA+-(5/13pin)がエンコーダA相の入力信号になります。
EncB+-(6/14pin)がエンコーダB相の入力信号になります。
EncZ+-(7/15pin)がエンコーダZ相の入力信号になります。

CBL-Z096A
APX-3312/2専用のケーブルです。



[外部トリガ]
TTL ExTrg_1(4pin)を外部トリガに使用できます。(Mainのch1とSubのCh1同時で使用可能)
TTL ExTrg_2(12pin)を外部トリガに使用できます。(Mainのch2とSubのCh2同時で使用可能)
RS-422 EncB+-(6/14pin)を外部トリガに使用できます。(Mainのch1とSubのCh1同時で使用可能)
RS-422 EncZ+-(7/15pin)を外部トリガに使用できます。(Mainのch2とSubのCh2同時で使用可能)
RS-422 Dif+-(1/9pin)を外部トリガに使用できます。(Main/Subのch1/ch2同時で使用可能 = 4ch同期)

[エンコーダ]
EncA+-(5/13pin)がエンコーダA相の入力信号になります。(MainとSub両方に入力)
EncB+-(6/14pin)がエンコーダB相の入力信号になります。(MainとSub両方に入力)
EncZ+-(7/15pin)がエンコーダZ相の入力信号になります。(MainとSub両方に入力)

[SYNC_LT信号]
SYNCLT_IN(14pin)をMain基板とSub基板の同期信号として使用できます。 SYNCLT_OUT(5pin)はSub基板が出力する同期信号です。他のAPX-3312/2と同期する場合に使用します。

CBL-Z102
このケーブルはAPX-3311 APX-3324 APX-3326で使用できます。


[外部トリガ]
TTL_IN1から4を外部トリガに使用できます。
RS422_IN1から4を外部トリガに使用できます。(APX-3311のみで使用可能)(*1)
OPTO_IN1から4を外部トリガに使用できます。

(*1)
APX-3324とAPX-3326の場合、外部トリガとして使用できるのはRS422_IN4のみとなります。
(APX-3324の場合ch1からch4同時で使用可能、APX-3326の場合ch1/ch2同時で使用可能)

[エンコーダ]
EncA+-(7/26pin)がエンコーダA相の入力信号になります。(APX-3324とAPX-3326で使用可能)
EncB+-(8/27pin)がエンコーダB相の入力信号になります。(APX-3324とAPX-3326で使用可能)
EncZ+-(9/28pin)がエンコーダZ相の入力信号になります。(APX-3324とAPX-3326で使用可能)

4-15 「GPOUT」はどのような機能ですか?

「GPOUT」には、以下の3つの機能が割り当てられていますが、
使用できるのは、どれか1つのみとなっています。

 (1) ストロボ出力
   ストロボ信号を出力します。
   AcapSetStrobe関数や「ACL_STROBE_EN」にてストロボ出力を「有効」に設定すると、
   「GPOUT」をストロボ出力として使用することができます。
   ストロボ信号に関しては、「SDK-AcapLib2 Library Manual」の「AcapSetStrobe」を参照してください。
   この設定をおこなった場合、「キャプチャフラグ出力」、及び「汎用出力」は使用できません。

 (2) キャプチャフラグ出力
   ストロボ出力が「無効」である事が前提です。
   その上で、「ACL_GPOUT_SEL」を「0」に設定します。
   「キャプチャフラグ」は、画像入力中に"Low"、停止中は"High"となる信号です。
   「画像入力中」とは、内部的に「Yサイズカウント中」となっており、下図のような信号となります。

   
 (3) 汎用出力
   ストロボ出力が「無効」である事が前提です。
   その上で、「ACL_GPOUT_SEL」を「1」に設定します。
   さらに、「ACL_GPOUT_POL」にて信号状態を任意で決定します。
   「ACL_GPOUT_POL」が「0」で"Low"状態、「1」で"High"状態となります。


汎用出力専用の信号ピン8本と、ストロボ専用の信号ピン4本を、個別に実装しています。(*1)
出力ピンは拡張コネクタ用のブラケットケーブル「CBL-Z102」を参照してください。
4-14 拡張コネクタ用のブラケットケーブルには、どのようなものがありますか?
制御方法は「SDK-AcapLib2 Library Manual」の「ACL_GPOUT_POL」を参照してください。

(*1)
APX-3326はストロボ専用ピンが2本になります。

4-16 外部トリガとは何ですか?


画像入力ボードへ外部から入力するトリガ信号の事です。
外部トリガは主に、取込開始やエンコーダの起動を制御ために使用します。
外部トリガは拡張コネクタから入力しますが、ボードによって数や種類に違いがあります。
ボード別に拡張コネクタ用のブラケットケーブルが用意されていますので、詳細はそちらを参照願います。

4-14 拡張コネクタ用のブラケットケーブルには、どのようなものがありますか?

※TTLによる外部トリガ入力は、ノイズの影響を受けやすいのでご注意ください。

4-17 外部トリガの検出エッジは選択できますか?


選択できません。
検出エッジは「立下り」のみとなります。

4-18 外部トリガの「チャッタ時間」、「ディレイ時間」とは何ですか?


「チャッタ時間」とは、外部トリガとしての波形を保持しておく時間の事です。
外部トリガは「立下り」検出ですので、High期間からLow期間に遷移する部分で、
High期間、Low期間ともに設定した「チャッタ時間」だけ状態を保持しなければなりません。
それぞれの状態が設定された分だけ保持されると、外部トリガとして認識します。

「ディレイ時間」を設定すると、上記の状態で外部トリガとして認識してから、
さらに設定した「ディレイ時間」だけ認識を遅らせる事ができます。



また、Low期間保持中にノイズ等でトリガを誤検出した場合、
再度Low期間の保持をし直さなければなりません。



4-19 ラインセンサで外部トリガ1発でCCが1発出力するモードを使用したいのですが設定が分かりません



ソフトウェアで以下の設定を行ってください。
※エラー処理は省略します

//外部トリガ有効
AcapSetInfo( hDev, nCh, ACL_EXT_EN, -1, 1);

//外部トリガ1発でCCを1発出力するモード
AcapSetInfo( hDev, nCh, ACL_EXT_MODE, -1, 0);

//エンコーダ有効(実際にエンコーダを接続する必要はありません)
AcapSetInfo( hDev, nCh, ACL_ENC_EN, -1, 1);

//外部トリガをエンコーダの一致パルスとして使用する
AcapSetInfo( hDev, nCh, ACL_ENC_START, -1, 2);

//設定の反映
AcapReflectParam( hDev, nCh);

5.カメラ全般

5-1 カメラへの設定方法、コマンドなどが分かりません


カメラの設定変更はシリアル通信でおこないます。
弊社ボードからカメラに対してシリアル通信をおこなうためには、「仮想COM」の設定が必要です。
 → 3-2 「仮想COM」とは何ですか?

カメラへの設定コマンド、通信ツールの有無などについてですが、
弊社にて接続確認をおこなっているカメラに関しては、カメラごとに「接続注意テキスト」を用意しております。
「接続注意テキスト」は以下のフォルダ内にカメラメーカ別に格納されております。
 → [CD-ROM内]-[InitialFile]

また、弊社HPにもリスト、及び「接続注意テキスト」を用意しております。
 → ダウンロードページ (弊社HP)

該当するカメラの接続注意テキストがある場合、まずご一読下さい。
記載内容に不明点がある場合、該当するカメラの接続注意テキストがない場合には、弊社営業部までご連絡下さい。

6.PoCLカメラ

6-1 「PoCL」とは何ですか?


「Power over CameraLink」の略で、カメラリンクケーブルでカメラ電源を給電できる機能の事です。
カメラに対しては、カメラリンクケーブルのみ接続します。
従って、カメラ電源給電用ケーブル及び電源BOXは不要となります。

(注意)
PoCL対応カメラで、外部からも電源が供給できるカメラの場合、
必ずどちらか一方で電源供給をおこなうようにして下さい。
「PoCL」、「外部電源」の両方で電源供給をおこなわないで下さい。


PoCLには対応していません。


PoCLには対応していません。
PoCL-Liteのみ対応となります。
7-2 「PoCL-Lite」対応カメラは接続できますか?

6-2 PoCLを使用したい場合は?


弊社ボード「APX-3312」のジャンパ設定を変更して頂く必要があります。
ジャンパ位置は下図の「CN3/CN4」となります。
「CN3」が「CAM1」用、「CN4」は「CAM2」用となります。



出荷状態のジャンパ設定は「OFF」となっていますので、
PoCLカメラを使用する場合は「ON」に変更してください。

ON : PoCLカメラの場合はボードから電源を供給します。
OFF : PoCL機能は使用できません。
電源が供給されると、パネル面の「PoCL LED」が点灯します。
消灯してる場合、電源供給されていません。
カメラ・ケーブル・ジャンパなどを再度確認してください。



弊社ボード「APX-3302」のジャンパ設定を変更して頂く必要があります。
ジャンパ位置は下図の「CN7/CN8」となります。
「CN7」が「CAM1」用、「CN8」は「CAM2」用となります。



出荷状態のジャンパ設定は「ON」となっていますので、
PoCLカメラを使用する場合はそのままご使用ください。

ON : PoCLカメラの場合はボードから電源を供給します。
OFF : PoCL機能は使用できません。





弊社ボード「APX-3323」のジャンパ設定を変更して頂く必要があります。
ジャンパ位置は下図の「CN7」となります。



出荷状態のジャンパ設定は「ON」となっていますので、
PoCLカメラを使用する場合はそのままご使用ください。

ON : PoCLカメラの場合はボードから電源を供給します。
OFF : PoCL機能は使用できません。





弊社ボード「APX-3324」のジャンパ設定を変更して頂く必要があります。
ジャンパ位置は下図の「CN11/CN12/CN13/CN14/CN15」となります。
「CN11」が「CAM1」用、「CN12」は「CAM2」用、「CN13」が「CAM3」用、「CN14」は「CAM4」用となります。
また、「CN15」はPoCL電源の供給元の設定です。


出荷状態のジャンパ設定は「ON」となっていますので、
PoCLカメラを使用する場合はそのままご使用ください。

ON : PoCLカメラの場合はボードから電源を供給します。
OFF : PoCL機能は使用できません。
EXT Con : CN17から電源を供給します。
PCIE Edge : PCI Expressカードエッジから電源供給します。

カメラ接続とジャンパ設定は以下の表を参照ください。


接続状態
CN15
CN11から14
PoCLカメラのみ(1台)
EXT ConまたはPCIE Edge
PoCLカメラを接続するchをON
非PoCLカメラとPoCLカメラの混在
(PoCLカメラ1台)
EXT ConまたはPCIE Edge
PoCLカメラを接続するchをON
非PoCLカメラを接続するchをOFF
非PoCLカメラとPoCLカメラの混在
(PoCLカメラ2台から4台)
EXT Con
PoCLカメラを接続するchをON
非PoCLカメラを接続するchをOFF
非PoCLカメラのみ
EXT Con(電源供給は不要)
非PoCLカメラを接続するchをOFF





弊社ボード「APX-3326」のジャンパ設定を変更して頂く必要があります。
ジャンパ位置は下図の「CN11/CN12/CN13/CN14/CN15」となります。
「CN11」が「CAM1のBase側」用、「CN12」は「CAM1のFull側」用、
「CN13」が「CAM2のBase側」用、「CN14」は「CAM2のFull側」用となります。
また、「CN15」はPoCL電源の供給元の設定です。


出荷状態のジャンパ設定は「ON」となっていますので、
PoCLカメラを使用する場合はそのままご使用ください。

ON : PoCLカメラの場合はボードから電源を供給します。
OFF : PoCL機能は使用できません。
EXT Con : CN17から電源を供給します。
PCIE Edge : PCI Expressカードエッジから電源供給します。

カメラ接続とジャンパ設定は以下の表を参照ください。


接続状態
CN15
CN11から14
PoCL台数
非PoCL台数
0
1
EXT Con
(電源供給は不要)
全chをOFF
0
2
EXT Con
(電源供給は不要)
全chをOFF
1
0
EXT Con又はPCIE Edge
PoCLカメラを接続するchをON
カメラを接続しないchをOFF
2
0
EXT Con
全chをON
1
1
EXT Con又はPCIE Edge
PoCLカメラを接続するchをON
非PoCLカメラを接続するchをOFF

6-3 カメラへの電源投入は自動的におこなわれますか?


自動でカメラへ電源投入がおこなわれるのは「Windows起動時」のみです。
Windows起動中にカメラリンクケーブルを挿抜した場合、電源は再投入されません。
電源の再投入は、「AcapSetInfo関数」を使用します。

AcapSetInfo( hDevice, CAM_CH, ACL_POWER_SUPPLY, 3000, 1 );

6-4 カメラやケーブルがPoCL対応品かどうか分かりますか?


型名などから判断する事は可能ですが、
詳細についてはカメラ、ケーブルメーカーのWebサイトなどでご確認ください。

6-5 PoCLカメラと通常カメラを同時に接続する事はできますか?


接続可能です。

但し、PoCLカメラを接続するチャンネルは、ボード上のジャンパピンの設定を
変更する必要があります。
6-2 PoCLを使用したい場合は?


接続できるカメラは最大1台のみです。


PoCL-Lite対応ボードのため、PoCLには対応しておりません。

7.PoCL-Liteカメラ

7-1 「PoCL-Lite」とは何ですか?


カメラリンクケーブル経由で電源供給する機能(PoCL)を残したまま、
出力ビットを「モノクロ 8・10bit」に限定した仕様です。

通常のカメラリンクと比べてデータ線が少なくなる為、
「ケーブルの細径化による柔軟性の向上」、「カメラリンクコネクタの小型化によるカメラの小型化」などの
メリットが生まれます。

7-2 「PoCL-Lite」対応カメラは接続できますか?


最大4台まで接続可能です。