全般
- 1. CameraLink版とEthernet版のどちら選べばよいですか?
トータルのシステムコストで考えた場合、基本的には以下の理由によりEthernet版が安価になります。
・フレームグラバ、専用ケーブルが不要
・一般的なPCへの接続可
既存ソフトウェアや装置等、お持ちの資産にあった適切なI/Fをお選びください。
- 2. エリアスキャンカメラとラインスキャンカメラの違いについて教えてください?
エリアスキャンカメラは1度の露光で2次元画像を撮影します。一方ラインカメラは価格が安価ですが、1度の露光で1ラインの撮影を行うため、エンコーダ制御を利用したステージとの同期撮影が必須になります。(2次元画像を得るまでに多くのステップと装置等の環境が必要になります)
以下、スキャンタイプ別の用途例です。
■エリアスキャンカメラ
・研究、観察用途
・ラインスキャンカメラの装置組み込み前に、簡易的に赤外カメラ撮影画像の確認を行う用途
■ラインスキャンカメラ
・産業用装置への組み込み用途
- 3. カメラマニュアルはどこにありますか?
- 4. エンコーダ設定方法について教えてください(ラインスキャンカメラ)
- 5. 露光時間とスキャンレートの関係について教えてください
カメラには、センサの露光時間とは別にデータの出力時間(モデルごとに一定)が存在します。
これにより「露光時間+データ出力時間」をスキャンレート時間以内にする必要があります。

弊社カメラでは、上記設定に不整合があった場合に、自動的に設定値の丸め込みを行う機能を搭載しています。
例 )
露光時間が10msに設定されたABA-003IR(データ出力時間16057us)にフレームレート50fps(フレーム間隔20ms)を設定した場合、カメラ内部で露光時間が3943us(20ms - 16057us)に丸め込まれます。
- 6. 欠陥画素とノイズについて教えてください
主に素子InGaAsに起因する欠陥とCMOSに起因するノイズがあります。
■ランダムノイズ
・熱ノイズ
・リセットノイズ
・1/fノイズ
■固定パターンノイズ
・ショットノイズ
・量子化ノイズ*光電変換部
・感度/飽和ムラ
・画素欠陥(白傷,縦筋)
- 7. 欠陥画素とノイズは補正されていますか?
白・黒傷/固定ノイズ/感度不良補正機能があります
※ 100%除去はされません。
- 8. 光学系と輝度ムラを補正できますか?
シェーディング(レンズ・照明とカメラを設置した際の不均一画像)の補正をカメラを操作して行うことが可能です。
ユーザー様で補正を行う場合の手順につきましては、「フラットフィールドコレクションガイド(OM15010)」をご参照ください。
ダウンロードページはこちら ※お客様情報を入力していただく必要があります。
初期補正データは、弊社工場出荷工程にて作成され、保存されております。
- 9. この素材は赤外で見ることができますか?
素材に応じて弊社にてワーク撮影を行い、レポートを提出致します。
弊社営業部までご相談ください。 
問合せ先はこちら
※ ワーク用素材はお客様よりお貸出いただく必要があります。
- 10. カメラに設定を保存できますか?
カメラに搭載されている不発揮記憶領域に、設定を2つまで保存できます。
※ 設定の保存、反映には保存場所を指定し、コマンドを実行する必要があります。
- 11. パソコンから電源供給できますか?(PoEまたはPoCL)
カメラ画質の熱源影響を軽減するため、パソコンからの電源供給は非対応としております。
電源アダプターには、市販の DC+11V~DC+13V, 1Aが流せるものを使用ください。
弊社での取り扱いはございません。
※ DC12V端子内にはGPIO信号が配線されているため、専用ケーブルの作成が必要となります。
- 12. パソコンからファームウェア更新できますか?
I/F別に以下の手順で更新できます。
■CameraLink
TeraTerm等のターミナルソフトウェアから更新できます。
(更新時間約5分、Ver.1.0のカメラの場合、約45分)
手順書:ファームウェア更新ガイド(OM15024x)
■Ethernet
カメラネットワーク設定ツール「TConfigurator」から更新できます。
(更新時間約3分)
手順書:ネットワーク設定ガイド(OM15009x)
各手順書は画像製品マニュアルページよりダウンロードできます。
ダウンロードページはこちら ※お客様情報を入力していただく必要があります。
- 13. 電子冷却は画質に影響がありますか?
センサ温度は画質に影響があります。
特にセンサ温度が上がることにより発生する熱ノイズはダークレベルへの影響が大きいです。
特定分野のアプリケーションでは長時間露光と0℃設定等で、微光な対象物を観察・判別します。
機種により異なりますが+0~30℃が実測温度範囲です。
※ 外気温からマイナス20℃且つ0℃目標温度までが設定可能です。
※ 温度設定から目標温度に達するまでおよそ10秒かかります。
Ethernetカメラ(ABx-xxxIR-GE)
- 1. 対応ハードウェア
ギガビットイーサネット対応且つジャンボフレーム対応のI/Fボードをご使用ください。
■弊社確認済みPCおよびハードウェア
・ASB-1300T6シリーズ (AVALDATA)
・APX-3404 (AVALDATA)
・IntelPro 1000シリーズ
- 2. LANケーブル
CAT5e以上に対応した産業用シールドケーブルをご使用ください。
- 3. ビューアからカメラが検出されません (IP設定)
カメラ、接続PCに適切なIP設定を行っていただく必要があります。
設定手順詳細につきましては、「ネットワーク設定ガイド(OM15009x)」をご参照ください。
ダウンロードページはこちら ※お客様情報を入力していただく必要があります。
- 4. カメラ電源投入直後、ビューアからカメラが検出されない場合があります
カメラ電源投入後、初期化処理が完了し撮影可能になるまでおよそ35秒の時間を要します。
起動状態はカメラ背面LEDより確認できます。(POWER LEDが緑色になるまで待機します)
- 5. ビューアが2種類あります。どちらを使用すればいいですか?
弊社Ethernetカメラ対応ソフトウェア「SDK-TransFlyer」をインストールすると、2種類のビューアが同時にインストールされます。以下用途別に使用するビューアをお選びください。
■IRcamera
カメラ撮影画像の表示、簡易的操作が行えるツールです。
カメラ設定を限定的に公開(5項目ほど)しており、直観的な操作が可能です。
すべてのカメラ機能(LUT、シェーディング補正等)を利用することはできません。
■TSight
主に開発者向け用途ツールです。
カメラの全ての機能を利用できますが、IRcameraと比べ操作難易度が高いです。
- 6. 市販のUSB3.0 - Ethernet変換アダプタは使用可能ですか?
あくまで実験用途としてご使用いただくことは可能です。
※ 変換アダプタによっては帯域不足やCPU負荷率の制限により、高フレームレート撮影が出来ない場合があるため、ご注意ください。
- 7. 他社の画像処理ソフトウェアを使用して撮影できますか?
動作確認済みソフトウェアは以下の通りです。
◆画像処理ソフトウェア
・Cognex : VisionPro Version 8.2 SR1
・MVTec : Halcon 11.0
・MVTec : Halcon 12.0
・National Instruments : Vision Assistant
・National Instruments : Vision Builder AI
◆動作確認予定ソフトウェア
・Matrox : MIL-Lite
・Stemmer : Common Vision Blox 11.0
・FAST : WIL Ver.3.0.x
他社製画像処理ソフトウェア接続ガイド(OM15012)のご用意もありますので、ご参照ください。
ダウンロードページはこちら ※お客様情報を入力していただく必要があります。
CameraLinkカメラ(ABx-xxxIR-CL)